■■□ 組合ニュース 2011年度 第35号 ■■□■■□ 2012年6月4日 ■■ 【1】平野学長に公開質問状を出しました ********************************** 【1】平野学長に公開質問状を出しました 給料の4,77~9,77%カット,そしてボーナスの1割カット… 大学の提案は,結婚や子どもの出産・進学,住宅の購入やローン返済など,教職 員の生活設計を直撃する深刻なものです。 運営費交付金は減額が決まったわけではありません。 また,減額があったとしても,それがいくらであるか,まったくわかりません。 それなのに,なぜ今給与カットなのか? そもそも,これは本当に「震災復興」に寄与するのでしょうか? 消費税増税も思うように進まないので,政府はとりあえず,おひざ元の独立行政 法人から手っ取り早くお金をかき集めようとしています。 しかし,表向きは「独立した」法人である国立大学。 給与カットを政府が命令できないので,「財務大臣の談話」→「文科省の通達」→ 「各大学の自主的カット」という無形の圧力が伝わっている構造です。 国大協もこの圧力に,何も言えない状態です。 こうして大学は委縮し,研究者・職員の士気を下げるのでしょうか? そしてこれが本当に,震災後の日本に大学という研究教育機関が寄与できること なのでしょうか? 本日,箕面組合は,平野学長に以下の公開質問状を出しました。 震災後の日本社会に大学人がするべきことについて,大学長のビジョンを直接構 成員に伝えてほしいと願っています。 ************** 2012年6月4日 国立大学法人大阪大学学長 平 野 俊 夫 様 大阪大学箕面地区教職員組合 執行委員長 岡 本 真 理 公 開 質 問 状 教職員給与大幅削減という今般の大学の方針決定に関し,大阪大学学長であるあ なたは5月23日の労働者過半数向け説明会において、「(被災地の)あの惨状を 目のあたりにして、心情的に(給与削減反対を)強く訴えるのは難しいという面 でフラストレーションがあった」と述べました。 被災地の福島大学は、新しく「うつくしまふくしま未来支援センター」を設立 し、「現有の環境関連分野、地域政策・産業関連、教育・心理学関連などの分野 に加えて、新たに産業復興関連、放射線関連、エネルギー関連分野の専門家等を 加え、大地震・津波及び原発事故による災害の実態を調査・研究し、それらの成 果を元にコミュニティの復旧・復興や災害に強い地域づくりを進め、世界の災害 科学の拠点とします。」と表明しています。 (参照 http://www.fukushima-u.ac.jp/guidance/top/torikumi-fukkou.html) つまり、福島大学では、教職員と学生が地震の被害と今も続く内外被曝の被害の 中にありながら、困難を乗り越えて立ち上がる地域住民と心と力をあわせ、科学 を住民のために総合化する基盤を作り、県民はもちろん、フクシマに心を寄せる 世界中の市民に対して、最先端の学問の成果を出すことで社会的責任を果たそう としています。 そこで,私たちは以下の2点を質問します。 1.あなたは大阪大学の長として、本学は3.11後の社会の創造的復興と再生に対 し、何をどのようにするべきと考えていますか? 2.政府の圧力に端を発する国立大学法人の“自主的な”運営費交付金一部返納 を,教職員の給与大幅カットによって行うことが,震災復興のために大学人が行 うべき最善の策とお考えでしょうか?またそれは,震災復興の具体的にどのよう なことに使われるのかを確認した上での方針決定でしょうか? ************************************ *********************************** 組合ニュースは、大阪大学箕面地区教職員組合と全教職員とのコミュニケー ションを活発にする目的で発行するものです。 組合ニュースの配信を希望されない方、アドレスを変更した方、いつでも遠慮 なくその旨お伝えください。 大阪大学箕面地区教職員組合へのご意見は mailto:union-oum@union-oufs.jp 組合ホームページ http://www.union-oufs.jp/ ***********************************