組合ニュース2012第11号

「組合ニュース」は、大阪大学箕面地区教職員組合と全教職員とのコミュニケーションを活発にする目的で発行するものです。
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■■□ 組合ニュース 2012年度 第11号 ■■□■■□ 2012年1月28日 ■■

(1)非常勤問題等、団体交渉のまとめ

(2)交渉のやりとりのまとめ

(3)3月中旬、めっちゃオモロイ歓送会を企画中

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(1)非常勤問題等、団体交渉のまとめ
箕面組合が2012年12月25日に要求した団体交渉の申し入れに対し、
大阪大学当局より2013年1月7日付で総務企画部長名による文書回
答があり、それを元に同1月24日より箕面キャンパス本部棟で団
体交渉が行なわれた。

  *参加者
使用者側の出席者は総務企画部長他9名、組合側は今岡委員長ほか
計7名が出席。なお、メールによる日程調整の段階で組合側が
「尾山理事の出席」を求めたにもかかわらず、今回も理事は欠
席した。

  *団交は組合ごとの分業制?
交渉に先立ち、使用者側が学長および理事を同席させない理由を組
合側が再度問いただした。しかし、当局側は前回同様、
箕面組合との交渉には総務部長を筆頭に対応する方針である、
尾山理事の日程は考慮せず、日程調整を行った、との返答に終始
した。
箕面組合は、しかるべきところで決着をつけることを宣言し、
団体交渉の本論に入ることにした。

  *まずは結論ありきの賃金交渉?
退職金減額などの問題に関し、
使用者側の交渉に臨む姿勢そのものを組合側が問いただした。
すると「もっとも合理的と思われる案を提示している、
ただし減額規模を縮小するなどの代替案・妥協案は組合側が
事前に文書提示したものに限り検討する」との主旨の返答があった。
当局側が、減額等の賃金問題に関し「まずは結論ありき」という
姿勢で臨んでいることが明らかとなったかっこうである。

  *全国的にもユニークな法解釈?
有期雇用契約教職員の5年雇い止め(と6ヶ月のクーリングオフ
期間の設定)という、事務補佐員や非常勤講師等に関する労働条
件の改悪について、
組合側が、この改悪が外国語学部の特にマイナー言語の教育運営
に致命的ダメージを与えることを説明した。
これについて当局側は、教学問題は団交マターではないとの見解
を述べ、非常勤講師のやり繰りが組合構成員(つまり外国語学部教員)の
「労働条件」には関係しないという立場を打ち出した。

また、今回の改悪の前提となっている有期雇用者の労働条件改善
を目指した労働法改正については、それが
「使用者に対して労働条件をよりいっそう明確化しろとする通達である」
とする、全国的に見ても非常にユニークと言える珍解釈を堂々と披露した。

(2)交渉のやりとりの一部まとめ

2013年1月24日 団交
理事は東京に出張中。国大協の人事労務委員会。
出張だからではなく、回答の通りの理由で理事が来ていない。

組:こちらは理事に出席してほしいと要望しているが、断るのか?
使:部長がこちらの団交に出ると決めている。理事か病院長か総務企画部長が出
るかというのを決めている。
組:私たちは理事に出てほしいと言っているが、理事は出ないということか?
使:担当は総務企画部長なので、理事は来ない。法人として決めている。

組:申し入れに対して、決まっていることを検討しなかったのか?
使:要望としてはいただいたが、法人として今迄通りのやり方を踏襲したまで。
組:私たちは理事に来てほしいと言ったが、理事が来たらしたい話があるのにで
きないので、その問題は棚上げにして、別の問題だけで交渉するがいいか?
使:大学としては誰が対応するかということを問題にしていない。
組:理事の出張の日程はわかっていたか?
使:理事の予定は関係なく、日程調整している。次回の申し入れがあった時、ど
うするのかという話し合いをするが、それは法人としての判断でする。その際に
は理事のスケジュールは考慮していない。出席予定者の都合で決めている。
組:こちらから理事に出席してほしいという要望を出したが、それについては日
程調整の際に返答がなかった。
使:私たちは法人としての責任を取れると考えている。
組:この問題はしかるべきところで決着をつけるので、これ以上ここではやりま
せん。

当:昨年12月25日付の申し入れに関する交渉を始めさせていただく。おおむね1
時間程度。
1月7日付回答書および11月27日付有期雇用ルールの資料を見ていただきたい。
組:有期雇用ルールのことではないが、前回の交渉のことで尋ねたいことがある
がいいか?
使:どうぞ。
組:そちらが提示された新しい退職金のルールというのは、団体交渉なので、
「交渉」だからお互いに考えがあって、それらを提示した後に妥協点を探ってす
り合わせていくということだと思う。こちらは退職金が減ることをそのまま受け
入れるわけにはいかないと言ったが、それについてはどう考えられたか? あの
話し合いの際は、100か0かしかなかったと思うが、それ以外の数字はあり得ない
のか?
使:50くらいのものが出せないかという意味か?
組:そうだ。減らされるのは困るわけだから、どの程度まで歩み寄れるかという
ことだ。
使:100か0かではなくて、ということについては、国家公務員に準拠するという
ことなので、歩み寄るということはもともとからして持っていない。
組:つまり、何らの交渉における妥協点はないということか? 賃金以外の点でも?
使:もしそちらから別のことが提示された場合は考えないわけではない。
組:こちらが100と言い、そちらが0と言っているうちは妥協点は見出せないか
ら、0から100までの数値の中で妥協する必要があると私は考えているが、数値以
外のことで妥協することがあるかも知れないということか?
使:こちらは0なので、妥協を見いだせないまま施行を迎えたということだが、
だからと言って団交を二度としないわけではない。
組:代替措置も考えていなかったと聞いている。用意もしていないわけだな?
使:その分の運営費交付金もないわけだから、無理。
組:一つも妥協できることがなくて、交渉と言えるのか?
使:キャッチボールだ。今回の施行案が正しいと思ったからそれを提示した。そ
れについてそちらが意見を述べているのでちゃんとキャッチボールしたことになる。
組:交渉する際に、ここまでは引けるとか引けないとか、いろいろと検討して来
られていると思うが、この場で何も変更しないということであれば、確かに理事
でなくても誰でもいいだろう。そうではなくて、ここで決めるという覚悟があっ
てきているのか? 責任は重いはずだ。
使:それはわかっている。
組:0以外に何も持たずに来たわけか?
使:最善だと思って持ってきている案があるのに、それが完成形ではなくて違う
案があるのはおかしい。
組:でもどちらもが案を持ち合ってきているのだから、すり合わせるのが当然で
はないのか?

使:有期雇用に関しては、事務補佐員の問題(6年から5年になる)について言え
ば、6年どころかずっと職員としてここにいてほしいと思う人がたくさんいる。
図書館で事務補佐員をしている方の中には、たとえば、ロシア語とモンゴル語の
区別がきちんとつけられる人がいる。英語やドイツ語、フランス語ならまだし
も、キリル文字を使う言語の区別がつけられる人はそんなにいない。そういう能
力がある人が職員になった方がいいというのは確かにそうだが、本人に色々な事
情があって職員になれない、ならない人がいるわけで、そういう人を失うのは大
きな問題だ。それと非常勤講師については、私たちは授業をお願いする立場にあ
る。阪大の他部局の先生方にもなかなか理解されていないが、我々は地域研究を
ベースにしているので、語学だけを教えればいいわけではなく、専任が全 ての
授業をまかなえるわけではない。だから非常勤の先生方にサポートしてもらって
いる。授業のサポートだけではなくて、特にマイナー言語の場合は、若い人の中
から時代を担う優れた研究者を発掘する手助けもしてくれている。自分たちの後
に続く人材がどこで学び続けるのか、研究を続けるのかといったことはすごく重
要であり、マイナー言語の場合は非常勤をする場もなく、普段はフリーターの状
態で生活を続けている人も多い。少ない非常勤の場を奪ってしまうということ
は、自分たちが退職する時期に、後継者が育っていないかも知れないという事態
に陥る可能性がある。学生たちには、3年の間にできるだけたくさん授業を取り
なさいとしか言いようがないが、学生たちは毎年同じ授業料を払っているのに、
年によって授業数が減るというのはどういうことかと言っている。学生にとって
不利益だと思われるこの事態をどうすればいいのか? 学生に対してこう言えば
いいというのがあったら教えてくれ。

使:ここは団交の場なので、教育のことはちょっと…
組:でも、学生は授業料を払っている。しかも、支払っている親は国民で、税金
も支払っている。国民の税金で賄われているということは、国民に説明をしなけ
ればならないことではないのか?
使:この場でお話しすることではない。
組:だって理事がいないんですもんね。
使:そういうことではない。
組:じゃあ、6ヶ月のクーリングによって学生にこうむる不利益について、誰が
説明するのか?部長には荷が重すぎる。(部長はうなずく)規程改悪の責任者の
尾山理事にもできないとなると、やはり、学長に説明する責任があるのではないか。
使:法人だから、学長がどうのということではない。

組:尾山理事の名前で有期雇用ルールの改正の通知が届き、その結果、現場でこ
ういう問題が起こっている。しかし、出席しない。
使:少なくとも労働条件に関してのことではない。
組:これまで退職金の問題にしても、他の問題にしても、社会一般に対する説明
責任があるからだと言ってきたはずだが、先ほどの授業に関する不利益の問題
は、社会に対する説明責任があることだと思わないのか? 私たちの労働は学生
たちに責任ある教育を施すことにある。それをどこまでわかってもらえているの
か? 具体的に説明しているのは、深刻な状況をわかってほしいからだ。
使:それは深刻だと受け止めている。
組:日本社会においてどういう問題かというのをわかってほしい。阪大は知らな
いうちに教育の悪化を進めている。このままの形で続けているとどうなるのかを
知るべきだ。いったい、私たちは何に立脚して働いているのか。
使:しかし、カリキュラムの問題は、少なくとも労働条件の話ではない。
組:規定の変更によって現場で困ることが起きるということを指摘している。
使:すでに部局長会議でも提示している。私たちが勝手に決めたわけではござい
ません。5年と言っていますが、簡潔なルールの見直しというのを優先していま
すんで。いろいろと柔軟でシンプルな対応をしているので、そこをセットで見て
ほしい。
組:まさにその柔軟でシンプルな対応をしたことによって、こういう事態を招い
ているんだっていう話をしている。
使:労働契約法が改正されて、18条の中で非常勤講師の委嘱が関わるかも知れな
いということあり、5年上限の中に含めないといけないと考えた。
組:厚労省がどう言っているのか、政府がどう言っているのかということではな
く、阪大としてより良い教育を施すということをなぜ優先して考えられないのか?

組合が、労働契約法の改正の目的を問い合わせたところ
使:未来永劫雇用をお約束するなどというできないことをするより、5年という
期限を示す方が誠実だ。
組:非常勤講師は労働者ではないから、雇用のお約束なんてものは、そもそもない。
使:いや、さっき、非常勤職員の話が出てたもんですから、へへへ
組:非常勤講師の方が、「未来永劫」非常勤講師でいたいと思っていると思うの
か。業績を蓄積して、チャンスがあったら、公募に申請する。その研究継続の意
欲をそぐことをしていると言っているのだ。非常勤講師は、5年を過ぎたら、自
動的に専任になるわけではない。そもそも労働者でない非常勤講師に、改正労働
契約j法を適用しない方がシンプルなのだ。

組:5年を過ぎても、同じ非常勤講師の方に来ていただくためには、4年目の前
期に、前期と後期の2つ分の授業をするというようなことも考えられている。し
かし、現在のカリキュラムは、専任と非常勤講師の方の授業が重ならないように
組んでいて、非常勤講師の方が3時間目に続いて、4時間目も授業をするという
ように組むと、誰からの授業と重なってしまう。授業数を減らさず、非常勤講師
の方の収入も同じにしたとしても、確実にとれない授業が出て来て、学生が不利
益を被る。6ヶ月のクーリングなどということを、なぜ、やらないといけないのか。

組:労働問題じゃないと繰り返すが、非常勤講師の先生毎に、いつ、6ヶ月の
クーリングを入れるかというシフトを組むのは私たちだ。私たちの仕事になる。
こんな余計な仕事をさせずに、教育にエネルギーを注ぐことが本来の仕事だ。

*****

使用者側は、阪大には組合が複数あるので、分担していると言います。
阪大組合の団体交渉には理事が出席し、
箕面組合や非常勤講師組合の団体交渉には部長が出席します。
しかし、阪大組合の団体交渉にも部長が出席します。
これが、分担でしょうか?

交渉?
話し合っても、歩み寄らないことを交渉と言いません。
責任者が出席しないので、使用者側の出席者は子どもがお使いです。
呪文のように同じ言葉を繰り返します。
また、「未来永劫雇用を保証するなんてことはできない」などと
ありもしない極論をぶつけるという相当古くさい「ため」の議論をします。
これが、誠実な対応と言えるでしょうか?

使用者側の職員達は、いったい何を守る兵士なのでしょうか?
研究と教育をささえる大黒柱というプライドがまったく感じられない。

クーリングを通知される非常勤講師。
非常勤講師毎にシフトを組む教員。
カリキュラムや教室管理が難しくなる教務職員。
当惑する学生。
尾山理事、私たちが見えていますか?

いったい、どこを向いているのですか?
いったい、誰を見ているのですか?
あなた方の仕事は、いったい何ですか?


(3)3月中旬、めっちゃオモロイ歓送会を企画中

今まで披露したことのない「かくし芸」で
めっちゃオモロイ歓送会をたくらんでいます!

3月中旬の木曜日
是非、あけておいてくださいね!

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初版: 2013.1.28 ; 最終更新: 2012.1.28
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