公開質問への回答
1月18日(火)に開催された予備交渉で、大学当局は組合が12月17日に学長に提出した公開質問に対する回答を提示しました。組合は12月24日までに回答するよう要求し、当局はこれに対して、「交渉の場で誠意をもって回答したい」と返答しました。しかし、この間入試業務以外の交渉が進展を見なかったため、提出した8点の質問のうちの6点に対する回答は等閑に付されたままに一ヶ月が経過しました。18日の予備交渉の席上では、大学当局は、「組合との交渉を前向きに進めるために、予備交渉の時間を有効に使いたい」、「事務的に処理できる問題は予備交渉で解決したい」と述べて、懸案となっている公開質問に対する回答を、大垣総務課長が口頭で提示しました。
以下は、組合が提示した質問項目と、それに対する当局の回答、及びその回答をめぐる組合と当局の質疑応答です。なお、当初提出した8点の項目中、○労務担当理事は誰か、○入試業務に関する勤務条件についての団体交渉の年内開催の2点については、その後の交渉の過程ですでに回答済みであるということで、回答は残りの6点に関して行なわれました。
○勤務時間の提出問題での、組合の申し合わせ提案への回答
当局:組合から、「労使協定の解釈が分かれた場合には協議を行なう」という申し合わせの提案が出されているが、労使協定は当局と過半数代表とのあいだで締結されたものであるから、組合との申し合わせは労使協定に馴染まないものである。しかし、この問題についての組合との交渉には応じる。以前の交渉で、組合は全国的状況を調査すると言うことだったので、次回交渉では組合の調査結果を報告して欲しい。また、組合の代替案があれば、提案して欲しい。○「特別昇給実施規則」を提示せず、またこの問題で組合と協議しないのはなぜか
当局:組合が要求している「国立大学法人大阪外国語大学特別昇給実施細則」を提示したい(同細則を配布する)。ただし、組合の申し入れは「勤務評定」であり、勤勉手当の支給細則は組合にすでに提示したし、本交渉で協議もしている。特別昇給の細則の提示・協議は、この公開質問で初めて聞いた。組合は、提示も協議もしないというが、認識が違う。
組合:この細則に従って、特別昇給を実施したのか?
当局:まだ実施していない。選考基準をつくるかどうかを含めて、検討中である。ただし、基本的には従来の規定を踏襲しており、労働条件の変更ではないという認識である。○教職員の昇格・昇任に該当する人数と昇格・昇任時期の提示
当局:組合が要求している資料を提示する(「大阪外国語大学教官選考基準」(P)等を配布する)。教員の昇任候補者については、すでに教授会で周知した。例年は1月1日付昇任だが、3月中には実施したい。職員については、昇格を実施するかしないかも含めてこれから検討する。
組合:不利益変更ではないのか?救済措置はあるのか?
当局:不利益という認識はない。救済措置は考えていない。○「国立大学法人大阪外国語大学教員の兼業時間制限に関する申し合わせ」を提示せず、またこの問題で組合と協議しないのはなぜか
当局:組合が要求する資料を提示する(同申し合わせを配布する)。組合と協議しないつもりではなく、他の議題との関連でこれが交渉で取り上げられずに今日に至った、という認識である。○法人化にともなう人件費の変化について、11月25日提出の「補充資料」に対する回答
当局:役員の報酬などについては、公表すべき内容ではない。したがって、組合が要求している細目については回答できない。役員の報酬規定はまだ公表されていない。○「キャンパスクリーンデー」についてのコスト計算の算出
当局:これは「自分のところは自分できれいにしよう」という趣旨でやっている企画であり、参加は自発性に委ねている。したがって、出欠確認もしていないので、参加人数は不明である。オープンキャンパスの際に業者に支払った金額は250万円である。ただし、これには木の剪定などにかかる費用は含まれていない。
組合:実際の効果は疑問である。職員の不満が大きい。変更の予定はないのか?
当局:参加は本人の自発性に委ねており、参加者に不満はないと認識している。
大学側の回答と、それをめぐる質疑応答は以上です。最後に、組合は、「この回答を持ち帰り、交渉項目をもう一度検討して整理した上で、キャンパス・クリーンデイなどの納得のできない項目については、本交渉で再度取り上げるよう申し入れる」と述べて、大学側の回答の問題点を検討し、交渉で協議することを確認しました。
2005年1月25日
大阪外国語大学教職員組合書記局