組合ニュース2010第48号

「組合ニュース」は、大阪大学箕面地区教職員組合と全教職員とのコミュニケーションを活発にする目的で発行するものです。
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■■ □ 組合ニュース 2010年度 第48号 ■ ■ □ ■ ■ □ 2011年6月28日 ■■

 《第48号のヘッドライン》
 
【 1 】団体交渉申し入れ
【 2 】七夕ランチ! お昼休みは、サティアにどうぞ!

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【 1 】団体交渉申し入れ

                             2011年6月24日

国立大学法人大阪大学総長
鷲田清一殿

                  大阪大学箕面地区教職員組合執行委員長
                                竹村景子

             団体交渉の申し入れ

 何よりもまず、2011年3月17日付の大阪府労働委員会の命令書に従い、国立大
学法人大阪大学総長 鷲田清一は、大阪大学箕面地区教職員組合執行委員長竹村
景子に対し、
「当法人が、貴組合らとの団体交渉において、開催時間及び開催場所の条件を限
定したことは、大阪府労働委員会において労働組合法第7条第2号に該当する不当
労働行為であると認定されました。今後、このような行為を繰り返さないように
いたします。」
という文書を速やかに手交しなければならない。

 この点を踏まえた上で、以下の14の問題について団体交渉を申し入れる。
なお、項目1~5については継続交渉項目であり、6~14については新規交渉項目
である。
 日程および場所として下記を提案する。

  2011年6月27日(月)	 9時00分~11時00分 箕面キャンパス
  2011年6月30日(木)	10時00分~12時00分 箕面キャンパス


1.	大阪大学は旧外大教員に保証された65歳定年時の退職金を満額支払うこと
旧外大教員は、大阪外大で65歳を定年とする就業規則の下で働いていた。その諸
権利は、統合後も包括的に保証される。また、法人化の時点で、外大教員の退職
金は国が保証している。大阪大学は、65歳まで働く我々の退職金を満額支払う義
務がある。なぜ、支払わないとするのか? その理由は何か? 説明できるもの
なら、説明せよ。統合後も保障される私たちの権利を尊重すること。本来、我々
が受け取るべき退職金を支払え。そうしない場合は、争う場を団体交渉から法廷
に移す。

2.	大阪大学は外国人特任教員の帰国旅費を支払うべきである
外国語学部の日本語を除く24専攻語の外国人の教員は、大阪外国語大学の時代か
ら外国語教育には不可欠のネイティブ教員で、「客員教授」として着任していた
だいていた。外大が阪大になっても、彼らの身分が外国人教師から特任教員と
なっても、外国語学部の教育の質を維持、発展させるという彼らの役割は変わら
ない。来日時の旅費と同様、帰国旅費も大学が支払って当然である。
「私たちに難民になれというのか!」と怒る外国人教員もいる。大阪大学にとっ
て不名誉なことである。実際、外国人の教員は、賃金の一部を帰国旅費に積み立
てている。南米やアフリカに帰る教員にとっては、生活費を切り詰めることにな
る。賃金は生活に必要な代価である。大阪大学は、賃金は賃金、旅費は旅費とし
てそれぞれ支払わねばならない。

3.	大阪大学は事務補佐員の雇い止めを即刻やめるべきである
現在、事務補佐員は6年間の勤務後に好むと好まざるとにかかわらず「雇い止
め」という制度によって辞職に追い込まれている。しかしながら、諸事情から事
務補佐員として勤務する方がライフスタイルに適合している、あるいは、事務補
佐員として勤務しなければ他の事象に不都合が生じるという労働者も存在してい
る。そもそも、雇用期限の根拠法とされている労働基準法は、働き続けたい労働
者に不利益となる首切り(雇い止め)を強いるものではなく、その待遇に甘んじ
たくない労働者がその環境から脱出する権利を保障するものである。雇い止めは
そういった労働者の「働く権利」を奪う制度であり、決して容認できるものでは
ない。即刻やめるべきである。

4.	大阪大学は事務補佐員の交通費を賃金とは別途支払うべきである
2の交渉事項と同様、賃金は賃金、交通費は交通費として支払われなければなら
ない。交通費も含めて、高い時給を出しているという釈明が通用する社会が、
いったいどこにあるのか? 賃金に含まれて支払われる交通費は、課税対象とな
る。賃金は賃金、交通費は交通費として別個に支払わねばならない。

5.	大阪大学は駐車場を無料化すべきである
たとえば、診察を受ける方が阪大病院に車で来る場合、駐車料金を支払う前に診
察券カードを入れると無料になる。一方で、車による通勤を許可され、交通費も
支給されている教職員が職場に車で来ると、駐車料金を支払わなければならな
い。我々教職員は、個人の都合で阪大に来るのではなく、働くために来ている。
駐車料金を支払わなければならない理由がさっぱりわからない。大阪大学は、働
くことを目的で阪大に来る我々教職員が駐車料金を支払う合理的な説明をしなけ
ればならず、それができない場合、駐車場を無料化しなければならない。

6.	大阪大学は64歳、65歳時の賃金を第2期中期計画後も引き下げてはならない
第2期中期計画後に64歳、65歳を迎える旧大阪外国語大学教員は、大阪大学と統
合したために64歳、65歳時の賃金が不利益変更になる。さらに、これに伴い退職
金も減額されることになり、二重の不利益変更である。

7.	大阪大学は東日本大震災および福島第一原発事故を理由に我々教職員の賃金
を下げてはならない
日本政府は6月3日、東日本大震災および福島第一原発事故が国家予算に与える影
響を理由として、国家公務員給与を3年間にわたり5%~10%を引き下げる法案を
国会に提出した。その閣議決定において、職員が非公務員である国立大学・高専
にも、国に合わせた「必要な措置」を「要請」している。法人化後も人事院の決
定を根拠として賃金を下げてきた大阪大学が、この要請に応えることを我々は許
さない。まず手続き上の重大な問題がある。政府はこれまで、国家公務員の労働
基本権を剥奪した「代償措置」が、人事院勧告制度であるとしてきた。今回の政
府の措置は、人事院勧告制度によらず、国家公務員の組合と職員の合意を得ずに
給与引き下げを決定しており、国家公務員の権利を侵害する違法なものである。
そして、それは、我々の賃金を下げる合理的な根拠にはならない。また、6月の
期末勤勉手当についても、6月16日に公表された「平成23年6月期賞与の支給基準
について」によれば、期末手当1.225月分、勤勉手当0.645月分、合計1.87月分と
なっており、前年比0.2月分のマイナスで期末手当1.225月分、勤勉手当0.675月
分の合計1.9月分だった昨年分よりもさらに0.03月分のマイナスとなっている。
何の説明もなしに減額することを我々は許さない。

8.	大阪大学は箕面地区においても豊中地区および吹田地区と同様に放射線量の
測定をすべきである
聞くところによれば、豊中キャンパスと吹田キャンパスでは福島第一原発の事故
を受けて放射線量を測定し、数値を公開しているとのことだが、なぜ箕面キャン
パスでは行わないのだろうか。なぜ、安心して学べる環境を整えてくれないのだ
ろうか。これは、豊中キャンパスの共通教育科目等を通じて、正しく放射能につ
いて学ぶ学生たちの問いである。私たちも安全であることを確認して働きたい。
「全てのキャンパスにおいて全てのことを平等に」というのが大阪大学の目指す
ところであるならば、箕面キャンパスにおいても放射線量の測定とその数値の公
開を行なうべきである。

9.	大阪大学は小野原の外国人教員宿舎の備品について最大限の配慮をすべきで
  ある
小野原東に位置する外国人教員のための宿舎は、建物自体の老朽化が進んでいる
こともさることながら、備品の電化製品の劣化が著しい。テレビに関しては地上
デジタル化に伴って一斉に交換されたが、他の製品に関しては「壊れるまで使
え」という方針であると聞く。外国人教員たちは、むやみに新しいものが欲しい
と訴えているのではなく、たびたび故障や不具合が起こって困惑していること、
また、節電の意味からもできるだけ新しい製品で省エネ対策が進んでいるものの
方が望ましいことから、備品の交換を望んでいる。異国の地で働く者に対して、
最大限の配慮をすべきである。

10.	大阪大学は外国人教員およびその家族が安心して生活し、勤務が続けられる
  よう、十分なサポート体制を敷くべきである
旧大阪外国語大学時代から、各専攻語の外国人教員およびその家族の「世話」
は、「世話人教員」と称される専任教員が行なうことが暗黙の了解となってき
た。来日の際に空港まで出迎えに行くことから始まり、来日直後の当面の生活が
成り立つようにするための買い物、役所や病院などの公的施設への付き添い、学
校に通う子供がいる場合はその入学手続きのサポート等々、ありとあらゆる世話
を教員が行なっているのが実情である。しかも、事務からの「日本語」による諸
連絡は、当然のように教員が翻訳・通訳して伝達せねばならないことになってい
る。さらに、そういった「業務」は全て「ノーペイ」である。
外国人教員を雇用しているのは大学であり、教員一個人ではない。本来、大学側
が外国人教員およびその家族の勤務上および生活上のサポートを行なうべく、き
ちんとした体制を整えるべきである。現に、東京外国語大学アジア・アフリカ言
語文化研究所では、外国人教員をサポートするための担当事務員(少なくとも英
語でコミュニケーションがとれる)をきちんと配置し、日常的なサポートを行
なっている。大阪大学も早急に十分なサポート体制を敷き、特定の教員に多大な
負担がかからないようにしなければならない。

11.	大阪大学は節電のためにエアコン使用の制限を行なうのであれば、箕面キャ
  ンパス構内で植樹を行なうべきである
東日本大震災後の節電への配慮から、真夏であっても授業での使用を除いて教室
でエアコン使用を制限するという通達があったが、箕面キャンパスは学生たちが
授業以外の時間を過ごす場所が極端に少なく、豊中キャンパスや吹田キャンパス
のように緑に囲まれているわけでも芝生の広場があるわけでもないので、キャン
パス内で「涼む」ことができない。また、周囲は住宅地であるために外へ出て涼
をとることも非常に難しい。キャンパス内の緑化整備の観点からも、節電を推進
するという観点からも、学生たちが集える場所に植樹を行なって、木陰を作るこ
とを考えてほしい。

12.	大阪大学は箕面キャンパスで授業を行なう全教員に対して箕面キャンパスに
  関する全情報を伝達すべきである
統合後に吹田地区もしくは豊中地区の所属となったが、現在も箕面キャンパスに
研究室を持ち、外国語学部の授業を担当する教員が少なからず存在する。驚いた
ことに、彼らにとっても「働く場所」であるはずの箕面地区で行なわれる改修工
事の情報やメンテナンスのための一時的な停電等の情報が、彼らには一切伝わっ
ておらず、そのために不都合が生じたり困惑したりしたことがあると聞いてい
る。「指揮命令系統」が重要だという立場をとっていると、このような問題が生
じるのであるが、大学はこのような問題を全然把握できていないのではないか。
早急に体制を改善し、箕面地区で働く者全てに必要な情報を伝達するべきである。

13.	大阪大学は産前休暇について見直しを行なうべきである
大阪大学は男女共同参画社会の実現を目指している大学であるにもかかわらず、
就業規則において産前休暇は6週間(多胎妊娠の場合は14週間)となっている。
妊娠・出産しても仕事を続けることを選択する女性にとって、自分の体調管理は
非常に重要な問題であり、妊娠によって母体および胎児が受ける影響は個人に
よって千差万別である。産後休暇は8週間となっているが、妊娠中の体調管理が
難しい場合を想定できていないため、いまだに6週間のままで良しとされている
と推察する。女性が真に働きやすい職場を目指すのであれば、多くの地方自治体
や他の国立大学と同様に、産前休暇も8週間とすべきである。

14.	大阪大学は総長の選考方法を見直し、改善すべきである
先般行われた総長選挙は、「非民主的選挙」の極みであった。選挙権を持つ者が
非常に限られている上、投票できる時間帯と場所も非常に限られている。そし
て、「立候補」もなしにやみくもに投票するという方法では、真に全構成員が望
む総長が選出できるとは到底思えない。何らかの恣意的な考えが動くことは容易
に想像される。ましてや、本来、「自分が通う大学のトップ」がどのようなこと
を考えているのかを一番に知らされねばならない学生たちは蚊帳の外である。
大阪大学は、可及的速やかに、総長の選考方法を構成員全てに開かれた民主的な
方法に改善するべきである。


【 2 】七夕ランチ!

 7月7日、サティアでランチしましょう!お昼休みにお集まりください。

 暑くなってきました。
 豊中では教室の気温は28℃で設定され、変えることができません。
 教室はむんむん。
 学生の集中力を持たせるために、汗だくです。
 節電した分、夏のピーク時に蓄電できればいいのですが、そうはいかず、
 この汗の結晶、どこでだれが使うのでしょうか?
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初版: 2012.2.22 ; 最終更新: 2012.2.22
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