■事務補佐員アンケートへのご協力ありがとうございました ～労使協議でみな
さんの声を訴えました～
来年度の労使協定の締結に先立ち，大学構成員の労働環境と労働条件に関わる重
要な問題にどのような姿勢で取り組むのかを大学側が明らかにすることが必須条
件であると考えました。
そこで，この間行った箕面地区に勤務する非常勤職員へのアンケート調査の結果
を，労使協議の場で本学役員に直接伝え，質問を行いました。
先日行ったアンケート調査では，箕面地区の事務補佐員の3分の２以上の方のご
協力をいただきました。みなさん，どうもありがとうございました。
■ほぼ全員が「５年を上限とする現在の雇用条件の撤廃」を求めています
アンケートでは「常勤職員以上に長いキャリアと実力を持ち，仕事内容に対する
責任の重さが常勤職員と変わらないこともある」「５年で入れ替わることで，本
人の生活設計やキャリア形成が断たれるのみならず，周囲の常勤職員もまた新人
に振り出しから業務を教えないといけないという非効率的な状況が常態化してい
る」「クーリング期間で有休がつく期間が空いてしまう」などの意見が寄せられ
ました。そして実際にまもなく雇用期間終了を迎える職員さんは「悲しい」との
気持ちを吐露されています。
そこで、そもそも，大学運営において非常勤職員の雇用を５年上限設定にするこ
とに，どのようなメリットがあると考えているのか，？問いただしました。
■５年の期限に何のメリットがある？――大学「約束できないことは約束しない」
今，全国の大学で非常勤職員の５年雇い止めの撤廃が進んでいます。しかし，本
学は「将来の経営状況までわからないのだから，無期限雇用は約束できない」
「約束できないことは約束しない，前もって5年までと明確に約束することで，
（他大学のような）混乱が生じないのだ」と説明しました。
かつて上限６年だったのを５年に変更したのは，ちょうど労契法が改正され
(2013年)，「5年を超えて勤務すれば無期限雇用を申し出ることができる。雇用
主はそれを拒否できない」とされた，まさにそのタイミングでした。おそらくこ
うやって人件費を抑えるのが大学のメリットということでしょう。しかし，それ
は「有期による将来への不安を取り除くべき」とした法の趣旨を真逆に解釈した
“脱法行為”とも指摘されています。同時に，現場の声にみられる数々のデメリッ
トを生んでいることを，大学は正しく認識するべきです。
■「交通費別途支給」はみんなの要望
現在，非常勤職員の交通費は別途支給されず，「時給に含まれるもの」とされて
います。アンケート結果によると，ほぼすべての非常勤職員が交通費は別途支給
されることが望ましいと回答しています。とくに箕面地区は不便な場所なので，
多額の交通費がかかるケースが多く見られます（月額1万5千円を超える人がもっ
とも多い）。
自活している単身者からは，「交通費を実費で支給されないと生活が苦しい」と
の声もあります。
これらを伝え，交通費を別途支給しない現状について，どのように考えているの
か，また今後支給を検討しているのか，質問しました。
■大学「交通費は時給に含まれている」「それで納得して来ていただいている」
従来からの繰り返しですが，大学は「わかって来ていただいているのだから問題
ない」との姿勢を見せました。
■吹田・豊中・附属病院からも「交通費支給すべき」の声
附属病院からも非常勤職員の交通費が別途支給されないことに多くの不満がある
こと，そのせいで「もっと自宅に近い病院で働いた方がいい」と非常勤医師らが
病院を移ることも考えてしまうため，優秀な人材の流出が懸念されていることが
紹介されました。
豊中地区のアンケートでも交通費への不満が明らかになっています。吹田地区か
らは，「今後消費税が上がり，運賃の値上げがあると，もっと難しくなる」との
意見がありました。
■交通費「一切変更しないと言っていない」「検討はしていきたい」
このようなすべてのキャンパスからの訴えに対し，大学は「金輪際，一切変更し
ないとは言っていない」と言い，「法律や国の状況をみて検討は絶えずやってい
きたいと思っている」と言いましたが，いつどのようにとの明言は避けました。
また「これまでも，これからも検討はする」など，これまでも検討してきたかの
ような表現に途中から変化し，本気で検討する気があるとはいえない回答でし
た。今後も強く要望し続ける必要があります。
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大阪大学箕面地区教職員組合
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