2005年11月29日大阪外国語大学長
是永 駿殿再編統合問題に関する組合の見解大阪外国語大学教職員組合委員長
佐々木 猛(印)大阪大学との再編統合に関し、これまで大学当局が行ってきた「合意形成」の方法 を見守ってきた結果、すでに統合そのもののあり方についても異議を申し立てなけれ ばならない時期に達したと考えております。
なぜなら、現行の統合案が成立すれば、国際文化学科の解体,夜間主コースの廃止 のみならず、地域文化学科をも分断されることが明らかにされたからです。そして学 長は24言語を死守すると繰り返し表明して来られましたが、学部および研究科の教育 体制についての全体的構想を欠いたまま個々の教員に対して移籍希望を募り、研究科 の「自主的な」人員削減を促したことによって、これさえ今や不確定なものとなりつ つあります。
これらの経緯を総合すれば、連絡協議会が提示している統合案は、本学の80年の歴 史と実績、そして現在行われている教育研究の全面否定をも意味し、まさに外大全容 の崩壊を伴うものであり、組合はこれに対し強い遺憾の意を表明します。是永学長は、11月14日に開かれた組合との懇談会の場で、「強行突破をするつもり はない」と言明されました。また、学長名文書「統合協議について」(11月10日配布) において、「最終決定の権限は法によって役員会が有するとはいえ、協議は全学から 広く意見を聴取しつつ進めたいと考える」と言及しておられます。
「強行突破」とは構成員の合意形成抜きに大学当局が意志決定を行うことを意味す るのであり、それをしないと明言された学長の姿勢を、今一度すべての大学構成員が 確認することが重要であると組合は考えます。そして今後、学長は学内構成員のさま ざまな意見と危惧を聞き取り、それらを丁寧に解決しながら合意を形成すべく、いっ そうの努力を払われることを求めます。
以上のことが確認し得ない場合には、組合は構成員の意見を集約できる立場として、 統合そのものにも「反対」の意を表明する所存であることをお伝えします。