12月10日の申し入れについて

文書情報:組合メールマガジン新第7号(P)(2004年12月14日)に掲載

12月10日に当局に申し入れた内容について、ここで2点ほど補足説明をします。ま ず、なぜ年内に団体交渉を行なわなければならないか。これは、裁量労働制の導入に ともない、入試業務に対する支払いの基準が変わったことに関連します。
昨年度は、入試業務に従事した場合、教職員は振り替え休日を取得するという処理が なされていました。裁量労働制の下では、労働基準監督署の見解によれば、教員には 「休日の超過勤務」の基準で支払われるべきであるとのことです。既に実施された大学 院前期課程の一次入試と推薦・社会人入試では、職員は、大学側が指定した極めて限 られた期間内で振り替え休日を取得させられました。教員に対しては大学側の方針が 未定のため支払いが実施されていません。今後実施される入試も含めて、入試業務に 超過勤務手当てが支払われるかどうかは定かではなく、「謝金」の支払いで処理される のではないかという噂もあります。他方で、1月15、16日に実施されるセンター試験 の場合は、他の入試とは異なり別途経費が支給されるという事情もあります。
いずれにしても、今年度の入試業務の休日・時間外勤務を、(1)振り替え休日、(2)超 過勤務手当て、(3)謝金、このいずれで処理するかが不明確です。これは、教職員の 労働条件に関わる重要な問題ですから、大学側は明確な方針を示して、センター試験 の実施以前に組合と協議する必要があります。であるがゆえに、組合は当局に対して 年内に交渉を行なうよう申し入れています。

もう一点は、勤務評定に関する問題です。12月10日付で配布された期末手当・勤勉手 当の支給明細がお手元にあれば、それをご覧ください。一番下の「(43)備考」の欄に、 「成績率;**.000」という数字があります。この「成績率」が、教職員各自の評定期間 (今年度の7~12月)における「勤務成績」を表わしています。この**が、95(%)であ れば「勤務成績が特に優秀な職員」、80(%)であれば「優秀な職員」、70(%)であれば 「良好な職員」、65(%)であれば「良好でない職員」か「訓告若しくは厳重注意を受けた 職員」、55(%)以下は「懲戒処分を受けた職員」です(期末手当、勤勉手当及び期末手当 支給細則第8条1)。
では、誰が、どのような基準に基づいて、どのくらいの割合で、教職員全体をこれら のランクに割り振るのでしょうか?選考は、教職員と特定幹部職員については学長、 特定幹部職員以外の職員は事務局長の推薦に基づき、学長が行なうとなっています (同細則第8条2)。前期の勤勉手当の支給に際しては、「優秀な職員」が72名、「良好な 職員」が191名、「良好でない職員」が1名とのことでした(10月14日の団体交渉における 当局の回答)。しかし、どのような基準に基づいて選考がなされるのかは、支給細則 を見ても一向に明らかになりません。勤勉手当は、俸給に諸手当などを加算した「勤 勉手当基礎額」にこの「成績率」をかけた額ですから、「優秀な職員」と「良好な職員」と では、数万円の開きが生じることになります。
教職員の勤務成績を評価する目的はなんでしょうか?それが、ただ単に教職員間の競 争を煽るだけのものであってはならず、個々の教職員のモラールの向上につなげるも のでなければならないとすれば、評価の基準を公開し、評価のプロセスを透明にする ことが必要不可欠なはずです。


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初版: 2004.12.24 ; 最終更新: 2004.12.24
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